美味しさの秘密
氷見では白身魚の昆布〆が有名ですが、氷見牛のローストビーフの昆布〆は、氷見ならではの一品です
良質の肉を作りたいという生産農家一人ひとりの情熱と愛情こそが美味しさの秘密
氷見牛は、肉質、脂肪交雑、肉の締まりとキメが揃った逸品で、全国のブランド牛と比較してもひけをとりません。
その美味しさの秘密は、どこにあるのでしょう。
もちろん、一つには、生産農家が愛情をこめて大事に育てていることでしょう。
氷見牛全体の上位等級(A4ランク以上)の平均が85%を超えることからも、その肥育技術の高さがうかがえます。
また、氷見牛は静かな山間地で育てられています。山間から湧き出る清水は、牛の胃に存在する微生物を活性化させる働きがあり、消化不良を減少させる効果があります。
さらにもっとも重要なのは、飼料です。
肉の旨味は、脂肪の質が大切で、不飽和脂肪酸が多いこと、中でもオレイン酸の含有量が多いほどよいという研究結果が報告されたことにより、オレイン酸をいかに増やすかが旨味を出すカギとなっています。
不飽和脂肪酸は、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす働きが知られていますが、氷見牛生産農家の田中賢治さんによれば、オレイン酸だけでなく、他の不飽和脂肪酸との組み合わせも大事だといいます。
田中さんは機会がある度に、他の産地の牛肉を食べ比べたりして、研究に余念がありません。自分の舌で感じ、肥育技術は常に勉強という姿勢こそ、美味しさの秘密なのかもしれませんね。