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ひみ寒ぶりと氷見イワシ

サブサイトタイトル5分で分かる氷見のこと

ページID:0010670掲載日:2022年3月9日更新印刷用ページを表示する

富山湾の王者・ひみ寒ぶり

富山湾の王者・氷見ブリ

ブリは、スズキ目アジ科ブリ属の回遊魚で、寿命は7から8歳。体長120cm程度まで成長します。
日本海では春から夏にかけて北上し、晩秋から初冬にかけて南下、ブリ群は、富山湾へ来遊します。3月から5月、九州付近で産卵。卵はモジャコと呼ばれる稚魚となって流れ藻に付着し、エサをとりながら成長します。このモジャコの生存率は、1年に産むといわれる300万粒の卵のうちわずか0.1%、3000尾といわれています。

またブリはその成長によって呼び名が変わっていくため、めでたい出世魚としても親しまれています。富山県では、モジャコから、当歳魚のツバイソ・コズクラ・フクラギ、そしてガンド(1歳魚)、ニマイズル(2歳魚)、ブリ(3歳魚)へと成長。それからサンカブリ(4歳魚)、オオブリ(5歳魚)と呼ばれるようになります。

富山湾では8月頃から全長20cmたらずのツバイソ、冬にかけてフクラギ、ガンドがとれます。そして11から12月、いわゆる「鰤起し」という雷鳴をともなった大シケがくるとブリ漁の最盛期が幕開けします。

冬の味覚を呼ぶ「鰤起し」って?

晩秋から初冬にかけて、富山湾に、地響きのような雷鳴とともに、恐ろしいほどの強風が吹き荒れます。この風雪をともなう荒天が、ブリの豊漁を告げる「鰤起し」と言われるものです。
また、古くから北陸の漁師たちの間では「御満座荒れ(ごまんざあれ)」とも言いならわされてきました。御満座とは、親鸞の命日の旧暦11月28日。真宗大谷派(東)では新暦後も当日に、浄土真宗本願寺派(西)は新暦1月15日に、それぞれ法要が営まれますが、その前後に北西の季節風が吹き荒れることが多いために名付けられました。
同時期のブリの漁獲統計では、低気圧や寒冷前線が能登半島付近を通過後に、まとまった漁獲があることが分かっています。

ブランドとしての「ひみ寒ぶり」

ひみ寒ぶりイメージ画像

「ひみ寒ぶり」とは、判定委員会が決定した期間に富山湾の定置網で漁獲され、氷見魚市場で競られたぶりを指します。さらに、魚体や重さが一定の水準を満たしていないものは除外されます。

ブリ漁獲量および漁獲金額
ブリ漁獲量(単位:t)
H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24
676 708 542 504 977 1,494 551
ブリ漁獲金額(単位:千円)
H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24
981 935 870 555 822 1,706 859

 

全国一のタイコ判つき、氷見イワシ

富山湾の王者・氷見ブリ

<氷見イワシ特集ページ>

ニシン科のマイワシとウルメイワシ、そしてカタクチイワシ科のカタクチイワシの3種類の総称がイワシです。
辞書の『言海』(明治37年第一版刊)や『広辞苑』(昭和30年第一版刊)に記載されている氷見鰯は、乾燥させた「干鰯(ひいわし)」を指しており、主にマイワシを使って製造されます。
漁獲直後の鮮度満点のイワシを加工した干鰯は、身のしまりが良く、風味や色・艶も抜群のため、古くから名高い逸品として全国に知られてきました。

氷見鰯イメージ イワシの一夜干しイメージ

マイワシは、背部が青緑色で、体の側線がなく、代わりに七つの黒点が並んでいるので“七つ星”と呼ばれています。
また“メンチョ”とも呼ばれるウルメイワシの干鰯は、仕上がりが美しい銀色なので消費者に人気がありますが、水揚げ量が少ないため生産量も限られています。カタクチイワシの場合は、内蔵の苦みが強いことから、干鰯には向きません。
これら伝統の塩干しのほかに、みりん干し(桜干し)、小糠に漬けられた糠漬け、煮干し等々も、氷見イワシの名を全国市場に高めています。